




まず結論から、商品は売ろうとするものではなく「購入するまでの不安をすべて聞き取って取りのぞくこと」なんです。
筆者紹介
- カラスイという名義で日常心理学を発信中
- 育成が趣味で出会ったメンティー 500人オーバー
- 販売業歴10年以上
この記事は、こんな方におすすめ
- 販売が苦手な方
- 人とのコミュニケーションが苦手な方
- この両方を改善できたら良いなと思っている方
この記事を最後まで読むことで「聞く力」の本当の意味と効果を知ることができ、
あなたの環境を過ごしやすいものに変えることができます。
心理学の要素もミックスさせることであなたの価値は輝きを増していくでしょう。
目次 調べたいところを選んでね
【聞く力とは何か?】たった3つのアクションであなたの価値はお金と交換される
「聞く力」とは「傾聴」(けいちょう)とも言われ、人の話に深く耳を傾けることを言います。
「深く聞く」とは人が話しているものをただヒアリングするということではなく、
人が考えている頭の中の言葉を聞き出すためにこちらがアクションをしかける行動を意味します。
今回は具体例を紹介しつつ、たった3つのアクションで「聞く力」をレベルアップさせていきましょう。
商品を売ろうとしない
売れない販売員さんにありがちなのは初めから「商品説明」だけしてしまうことです。


お客さんのほとんどは商品を買いに来ても、どれを買えば良いのかわかっていない状態でなのですが
売れない販売員は「どれにしますか?」と聞いてしまいます。
お客さんは「どれを選べばいいかわかんないから来たのにな、、、何か高い商品すすめてくるし話も話も聞いてくれないし違うところで買おう」
となるのです。


質問と共感をする
売れない販売員さんは「お客さん」と「店員」の図式を壊せないことが多く、
「客は買いに来ている」「店員は商品を説明し買ってもらうために存在する」という概念で無意識にものすごく固い壁を作っています。
理想的な関係は、お客さんは「親戚の人」、店員は「ちょっと商品に詳しい年下家族」くらい構図です。


お客さんも店員も話すのは人対人です。
お客さんは、ただ買い物をするだけならネットでも良いところを現場まで来て、自分の目で確認して話も聞きたいと思っているのです。
そこでまず店員が取るべき行動は「聞く」ための準備段階「質問」の体勢に入れば良いのです。


例えば、「今日は〇〇ですね」などありきたりな季節の会話からで良いでしょう。
そこから「今日はどんな〇〇(要件)でこちらに来ていただけたのですか?」と投げかけると
「今日はこんな〇〇(悩み)で来たんですよ」と返してくれるでしょう。
そこで次に「共感」の体勢に切り替え、「そうだったんですね!!それは〇〇でしたね、ではこんなおすすめ商品がありますよ」
と繋いでいきます。
この「質問」「共感」を経てようやく商品の「提案」「説明」に移っていくのができる販売員なのです。
未来のイメージを共有する
「提案」から「商品説明」を終えるとお客さんは、「結局どれが良いんだろう?」と一度冷静になります。
ここで次の「未来をイメージさせる体勢」に移り、「あなたはこれを購入することでこんな便利になったりこんな悩みが解決されますよ」ということを
イメージしやすくするために究極の「質問」をしていきます。
「今回探している〇〇はどんな場面で使おうと考えているのですか?」
ほとんどこの質問で全てのイメージはお客さんが話し出してくれます。


あとはそのイメージに対してお客さんの予算はどのくらいなのか?
こちらの買ってほしい商品のラインナップはいくつ用意できるのか?
価格交渉の段階に入っていき、やがて購入する手続きの段階になるでしょう。
ポイント
「聞く」とは、ただヒアリングすることではなく「質問」「共感」→「提案」「説明」を繰り返していくことで深くなっていきます
今回は商品販売の流れで解説しましたが、これは職場の人間関係を作る上でも恋愛であっても商品を「自分」に置き換えるだけです。
人は自分の話を「興味をもって聞いてくれる人が大好き」ですし、人は「自分の話だけしたい」のです。
そこで自分の話に興味を持って聞いて質問してきてくれて、さらに共感してくれる人を好きにならないはずないですよね?


聞く力はあなたの価値を高めてくれる
聞く力には価値があります。
なぜなら人は自分の話がしたくてたまらないし、自分のことしか考えていないからです。
そんな中「聞く力」を持っている人は少ないのでさらに価値が上がるわけですね。
聞く力を高めることで得ることができるものを次に紹介していきます。
コミュニケーション能力が上がる
聞く力を強化すると話す相手に安心感を与え、どんどん話してもらえるようになります。
話してもらえるようになればなるほどあなたの周りに人は増えますし、あなたを助けてくれます。
もちろんグチばっかり話してくる人もいるでしょうから、質問の方向をずらすことであなたに負のエネルギーを貯めることもありません。
聞き上手は好感度が高い
「この人は自分の話を聞いてくれるから好きだ」と潜在的に感じてもらえるようになるので、
職場で相手が上司だと仕事がやりやすくなりますし、恋愛でも付き合えるかは別として常に好感度が高いポジションに位置づけられます。
信頼を得ることができる
人の話を深く聞けることで「あぁ、この人は私の考えていることを全てわかってくれている」と安心し、
「この人なら私の考えを汲み取って行動してくれるだろうから私の希望を叶えてくれそうだ」と信用してくれます。
ここで初めての信用を獲得すれば、次回以降はすでに信用してくれている状態からのスタートなので完全に「信頼」してもらえるようになります。
もちろん希望に添えるよう全力で行動し、期待を裏切る行動には気をつけなければいけませんが、
一度獲得した信頼はかんたんに崩れることはなくなります。
この信頼関係を築くことがあなたの価値を高めてくれる行動となるのです。
「聞く力」を高めることで他人からの信頼を得て好かれることは、あなたは人から求められるということであり
あなたの価値は他の人には代えられないものとなるのです。
聞く力を身につけるための方法
聞く力がものすごく価値あるスキルだとおわかりいだだけたとは思いますが、
「そんなにかんたんにできたら苦労しねぇよ」そんな声が聞こえてきそうですね。
では「聞く力」を育てる方法を つ紹介しますので、あなたの日常で取り入れて少しずつレベルアップしていきましょう。
自分の聞く力はどれくらい?5つの簡単チェック
まず自分の聞く力が今でどれくらいかを知るところから始めます。
なぜなら自分のレベルがわからない状態で経験値を積もうとしても経験値にならないからです。


⬇️かんたんなチェック項目を5つ紹介しますので、自分があてはまっていないか?チェックしてみましょう。
- 人の話をさえぎって自分の話をする
- 人の話に共感しないで否定する
- 人の話に興味がない
- 人の話の真意を確認しない
- 人の話を記憶しない
この5つがあてはまらなければ「聞く力」の準備はできていますので、
そこから人の気持ちを聞き出す「質問力」を鍛えていきましょう。
⬇️関連記事はこちらから
仕事が早い人と遅い人はここが違う!!評価を爆上げする『質問力』について解説
人の話をさえぎって自分の話をする
人が話をしている時はどんなにおもしろくなくても遮って自分の話をしてはいけません。
会話にも交通マナーのようなルールが存在し、仲の良い関係でもおよそ1分ごとに会話の主導権が移るのが良いバランスと言われています。

人の話に共感しないで否定する
人の話がどれだけ間違っていてもすぐに否定したりしてはいけません。
ひとまず相手の主張を最後まで聞いて、もし自分と違う意見であるのなら一度「そうなんだ」と共感をはさんでおくと良いですね。

人の話に興味がない
人の話がどれだけつまらなくても、興味がないことをわかるようにしてはいけません。
できる限りあいづちを打ったり「そうなんだね」と共感しておくことが大人のマナーですね。

人の話の真意を確認しない
人の話がどれだけ意味がわからなくても「へぇ〜」「そうなんだね」だけで終わらせるの良くありません。
よくわからないまま話を聞き続けると相手は「理解してくれた」と思い込んだり、「この人ほんとにわかってるのか?」と
疑いの気持ちが生まれやすくなります。
そこで1つか2つ「それってこういうことなんですか?」など自分なりの解釈を伝えることで相手は嫌な気持ちになりにくくなります。
ただし、あまりにも的外れな解釈を返すと「全然わかってないじゃないか!」とさらに嫌悪感を抱かせることもあるので、
最低限の内容は聞いておいた方が自分の身を守ることができます。

人の話を記憶しない
人の話がどれだけ薄い内容だったとしても、記憶の片隅にエピソードを残しておきましょう。
仮にまったく覚えていなくても「あぁそういえばおっしゃってましたね」と軽く言えるくらいのセリフは用意しておくと良いですね。

聞く力を鍛える7つのポイント
聞く力を鍛える時に意識するポイントが7つあります。
7つすべてをいつも意識するのは大変なので、雑談などで話すときに2つだけでも意識しておくと
大切な商談や恋愛の場面でも自然と効果が発揮されると思います。
1 相手の話を肯定する
人の価値観はそれぞれ違うので否定したくなる気持ちはわかります。
しかし否定した瞬間から相手との会話は終了してしまうので、まずは相手の話に「そうなんだね」と共感することから始めましょう。
何でもかんでも肯定していると、自分と違う価値観を強要されたりする場合もあるので
自分と相手の価値観の境界線を守った上で話を聞くことができれば、やんわりと相手を肯定することができます。

2 話す割合を相手8:自分2にする
コミュニケーションは、どうしても自分の意見を相手に伝えたいと思いがちですが聞く力を鍛えるには、
自分の話の割合を抑えて相手の話を聞くことが大切です。
会話のうち半分以上を相手の話を聞くことに集中し、自分の主張は一歩引いて相手が言いたいことをきちんとくみ取ることに集中しましょう。

3 話に共感する動作
相手が話している時は「そうなんですね」など、ほどよくあいづちを打ったりすると「共感をしてくれてる」と感じてくれます。
相手の話すペースを守りながら自分の解釈や興味があることなどを少しでも伝えると好感を得ることができ、
相手が考えていることをより伝えようとしてくれます。

4 相手の言葉や仕草をそろえる
少し心理学的な要素を言えば「相手と自分が同じ価値観である」と無意識に刷り込む方法があります。
例えば相手が使う言葉を自分が話すターンで使ったり、相手が飲み物を飲んだタイミングで自分も飲んだりすることで
「無意識の共感」を刷り込むことができます。
そのためには相手の話す速さや言葉使い、体の動きといったクセなどに注目してさりげなく使うことで
相手から親近感を持たれ、さらに話を弾ませてくれるでしょう。

5 相手の反応を観察する
話をしている時にも相手はこちらの反応をよく見ているので、あまり興味がなさそうに見えれば焦ったり伝わってないのかな?と考え出し
思ったように話が弾まないことになります。
話している相手が気持ちよく話しているか?など反応を見ながら、こちらは共感やあいづち、興味がある質問などをはさんでいくと良いですね。

6 相手が話しやすい環境を作る
話している相手がリラックスして話せる環境を作ることも大切で、
笑顔や少し声色を柔らかくしたりと「自分は敵ではないですよ」と気づかせることがポイントです。
まじめに話を聞いている中でも真剣な表情と、共感のタイミングで表情を柔らかくするなどの細かい工夫が相手に伝わるのです。

7 相手に教えてもらう姿勢で向き合う
相手が話している時に「それってこういう認識であっていますか?」という感じで質問することで
相手は「ちゃんと興味を持って聞いてくれている」と感じます。
人は自分の知識や経験を話すのが大好きなので、聞き手が質問をしてくれるのは大好物なのです。
これを数回繰り返すと相手はなんだか「師匠」にでもなったような気になり、「弟子」のように聞いてくれるあなたに
自分の考えを自ら話し出してくれるでしょう。
ここまで関係の構築ができれば、あとは相手のことを否定することに気をつけながらこちらの提案に誘導しましょう。
相手は「あなたがそんなにいうなら仕方ないな」と言った感じで誘いに乗ってくれることでしょう。

聞く力と心理学テクニックを応用する
「聞く力」と「質問力」がそろった状態で、心理学を混ぜ込むとさらに力は倍増されます。
もちろん世の中にはこれを悪用して人の人格を操作し悪い方向に導く人もいます。
⬇️あなたはこれらの技術を悪用しないことを心に誓ってから下の記事をみてくださいね。
「日常でかなり使える心理学」パーソナルスペースを攻略する方法を紹介します
【聞く力とは何か?】たった3つのアクションであなたの価値はお金と交換される まとめ
「聞く力」に対するイメージが大きく変わったのではないでしょうか?
「聞く」は単なるリスニングではなく、「相手の考えていることを引き出す行動」というわけですね。
⬇️今回のまとめです。
- 商品を売ろうとしない
- 質問と共感をする
- 未来のイメージを共有する
ポイント
「質問」「共感」→「提案」「説明」を繰り返していくことで深くなっていきます
この3つのアクションとポイントを繰り返すことで話す相手はまるであなたを自分のことのように好きになり、
好きな相手が提案することも気持ちよく受け入れてくれるようになります。
とはいえ「そんなに簡単にできれば苦労しないわ」という方は、まず自分が今どのくらい「聞けるレベル」なのかを5つの項目でチェックし、
7つの鍛えるポイントを少しずつ意識してみてくださいね。
日常の中で自然にできるようになるとあなたの価値はかけがえのないものに変わり、あなたの環境は大きく変化していきます。